～ファミリーの日～

　人と関わる力を育む

　子ども達は本来、兄弟姉妹や地域での子ども同士の遊びの中から多様な人間関係を学び成長してきました。しかし、子どもを取り巻く環境は近年大きな変化を見せ少子化からくる異年齢児の関わりが少なくなり、地域社会の中での縦の関係で遊ぶことが見られなくなってきました。その影響により競うことや葛藤・我慢といったことも減り、仲間との交流や人間同士の間でもまれることも少なく、人と関わる力の育ちが弱くなってきているように思われます。それは現代の犯罪の低年齢化など子どもの育ちに大きく影響を与えているのではないでしょうか。

　子ども達に遊びを通して育つ自主性・積極性・自立心など、大人の関わりで育つだけでなく、子ども同士の遊びの中で肌で感じ取っていく面が多々あります。小さい子どもにとって年長児はモデルであり、モデルにされた年長児は幼い子どもへの関わりの中から自己をコントロールする力が培われていきます。

　また、地方によっては小学校のクラスが１学年１クラスというところもあるそうです。クラス替えということもなく６年間を過ごした子ども達は新しい友達作りを経験しないまま中学校へ進みます。そういう中では縦のつながりどころか横のつながりさえ危うさを感じます。

　本園ではこの「人と関わる力」を育てるためのクラスや学年という枠をこえた異年齢交流をより一層充実させるためのカリキュラムをたて、子ども同士の関わりだけでなく様々な人との関わりを日々の保育や遊びの中に取り入れ、これからの時代に沿った教育を目指します。

保育実践について
１．	週１回程度、異年齢交流の日を設けます。
２．	異年齢交流の日は年長・年中・年少を３等分して１部屋に３学年が集まるようにします。
３．	今後、異年齢交流の日を「ファミリーの日」と呼びます。
４．	園児達が保育室を移動します。
５．	毎回、色々な保育室に行くのではありません。「ファミリーの日」は毎回決まった保育室で同じ先生が担当します。
６．	登園後、保育開始まではクラスに一旦入り、着替えなどは自分の部屋で行います。